MAK's STYLE


ルアーを始めた頃、雑誌や本を読み漁り、その通りに安い道具を揃えてやってみた。
しかし雑誌に書いてあるようなメジャーな魚は、初心者の俺には難しかった。

その代わり、メディアが全く扱わない魚は結構釣れた。
俺はコイツらでも釣れれば楽しいなぁ。そう思い、この頃から自分のスタイルを模索。
与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、自分が一番楽しく遊べる方法を探し始めた。

海でも川でも湖でも、よく釣れるのは華やかな巷の情報よりもサイズの小さい魚達。
まぁ腕の問題もあるのだが・・。

当時はバスロッド、これだと殆どがオーバーパワー。
釣れる事は釣れるけど、これだとファイトが楽しめない。どうすりゃ良いか・・。

そうか、よく釣れるコイツらの階級にタックルのパワーを合わせれば良いんだ。
デカイの掛かったら?その時はその時だ。

金銭的に厳しかったが、釣具屋で手頃な価格帯の中から一番軟らかいロッドと最軽量のリールを買った。
ロッドはファントムXUL。リールはアルテグラの1000番。
いつもの川へ行き、それでウグイを狙った。

コツンとバイトが伝わる。HIT!ロッドが満月の如き弧を描き、緩めのドラグがチリチリと音を立てる。
何だ?何が食ったんだ?バスロッドの時とは全く違う、手元に伝わる魚の生命感、躍動感。

尚も抵抗しながら上がって来たのは30cm程のウグイ。
オマエ、こんなにすげぇファイトする魚だったのかよ・・。

俺の脳内で革命が起こった。自分の道が見つかった瞬間だった。

そして後日、自分の選んだ道は少年時代に読んだ「釣りキチ三平」に通じていた事に気付いた。
尊敬すべきミヒラの血の僅かな欠片が俺にも受け継がれていたのである。



ミヒラ一族のアリガタイ格言とMAK’s STYLEの詳細はコチラから




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